漫画雑誌にノンブル(ページ番号)が無くて困ルンバ

コンビニの雑誌コーナーへ

ジャンプを探し出す

目次を見て、えーとワンピースは84ページから…

84、84、84…、159!?

ペラペラペラペラ、


60、よしよし、62、64、66、68…






 



 


 



 






だりぃよ!













ということがよくあると、友人が嘆いていた。
各ページ下にあるはずの番号が、
「勢いを感じさせるコマ割り」のために割愛されることが多いという。


自分もバイト先で、
CLAMP『ツバサ』の、まだ単行本になってない分をコピーして集めてくる
という仕事があって、その時に疲弊したのを覚えている。



平気で100ページくらい番号が飛んでいたりして、探しにくいったらありゃしない。


「いやいや、絵で探せばよくね?」
まぁ、そうなんだけどさ!





先月買った「漫画批評」の創刊号に、その「隠しノンブル」について記事があった。
(ページ下部にある通し番号のことを「ノンブル」という。)

web漫画批評
http://www.manga-hihyo.com/

「勢い」を演出するために、主に少年誌から始まった「裁ち切り」というコマ割り技法。それが今では、「読みづらくならないような表現方法の研究」「読者の期待」などによって、ジャンルを問わず良く使われる技法になったとのこと。しかしそのせいで、ノンブルがどんどん姿を消しているらしい。そういえば『人志松本のゆるせない話』でも、チラっと出てきた。



面白かったので引用。

データを見ると、若年齢層をターゲットとした雑誌ほどノンブルが少なく、対象年齢が上がるに従って誌面にノンブルが増える傾向にある。また男性向けの雑誌のほうが、少女誌やレディース誌に比べて、ノンブルが入れられる比率が高いようだ。出版社別では小学館が比較的多めとなっている。

(「漫画批評」vol.1、p32)

そのデータというのがこちら。記者の人は60誌も数えていらっしゃる。
打つのが面倒なので10誌を抜粋。


※8月下旬から9月上旬の最新号を対象に調査。
※対象は漫画部分のみ(表まわり、広告等を除いたもの)。とのこと。


・タイトル■出版社■ページ番号比率■ありページ/全ページ


ビックコミックオリジナル■小学館■57.1%■180/315
・Kiss■講談社■48.5%■163/336
コロコロコミック小学館■40.0%■195/488
週刊少年サンデー小学館■33.6%■139/414
少年エース角川書店■24.8%■218/880
花とゆめ白泉社■20.3%■80/394
週刊少年マガジン講談社■15.6%■71/455
・りぼん■集英社■13.6%■57/419
週刊少年ジャンプ集英社■12.1%■54/447
・なかよし■講談社■3.2%■15/462

ジャンプやマガジンは10ページに1ページはノンブルがある計算だが…
ホントか?(笑) 個々の作品によってやっぱり差があるんだろう。



そして驚愕なのは「なかよし」の3.2%。
コンタクトレンズ並みの探索難度だ。



でも小学生くらいなら、穴が開くほど隅々まで読みつくすだろうから、別にノンブルなんぞ無くてもいいんだろう。逆に、中途半端にページ番号をふってしまうと、選り好みされる危険性があるかもしれない。そして、中学生くらいから読みたいものだけ読んでいくピックアップ形式になって、というのが一般的か?娯楽の少ない田舎では高校生でもがっつり隅から隅まで読んでいたけども。





実際、漫画家がノンブルを意識して書くことはないだろうし、なくてめちゃくちゃ困るわけでもないけれど、漫画雑誌を読んでくれる貴重な読者には親切であるべき、というのが筆者の結論だった。いっそ全部なくしてしまえば、という極論も面白いような気がするけど、非現実的か。


これから漫画が電子化された時、検索がどうなるのか楽しみである。
ノンブルはタグ情報として、「セリフ」や「発言人物」「背景」なんかと同じようにまとめちゃうのかもね。





出版社<「親指と人差し指の間隔でページ数が判断できるようになって一人前」)